
「お金に愛される人」と聞くと、多くの人は「お金をたくさん持っている人」を想像するかもしれません。しかし、ここでの「お金に愛される人」とは、「自分の価値観や軸に沿って、自由に、感謝と節度を持ってお金を使える人」のことです。
ここでは、そんな人たちに共通する「考え方」について解説します。
◆1:自分を満たすお金の使い方をする
お金に愛される人は、お金を使うときに「自分の心が本当に満たされるかどうか」を大切にしています。
「流行っているから」「みんなが持っているから」といった周囲の基準ではなく、「これは自分にとって本当に必要?」「使って後悔しない?」と、自分の気持ちに正直に向き合って選んでいるのです。周りから見ると「節約しているのかな?」と思われることもありますが、本人にとっては我慢ではなく、納得した上での選択。その分、本当に「これだ」と思えるモノや体験には、迷わずしっかりお金を使います。
例えば、毎日の料理が楽しくなるお気に入りのフライパンを選んだり、心がパッと明るくなる趣味に投資したり。
「自分にとって価値があるかどうか」が判断の軸になっているので、満足度も高く、後悔も少なくなります。
まずは、自分をしっかり満たすこと。
そんな“自分軸”のお金の使い方が、心の豊かさにつながり、自然とお金にも愛される感覚を育てていくのです。
◆2:小さな「分け合い」を大切にする
お金に愛される人は、「得するか損するか」よりも、「ちょっと誰かの役に立てたかな」「喜んでもらえてうれしいな」といった気持ちを大切にしています。
例えば、旅行のお土産をほんの気持ちで渡したり、ご近所さんに「この情報、役に立ちそうだから」と声を掛けたり。
見返りを求めることなく、自然に“ちょっとした気配り”を差し出せる人は、周囲との関係もスムーズで、なぜか運も巡ってくるものです。
こうした日々の小さな「分け合い」は、相手にとっては思わぬうれしいサプライズになり、自分にとっても“感謝される喜び”につながります。
お金やモノに限らず、気持ちや情報も分け合うことで、結果的にまわりまわって自分にも豊かさが返ってくるのです。
「まずは自分を満たすこと」も大事。でもそのあと、「少しだけ誰かのために」できることを差し出しましょう。そんな循環こそが、心もお金も豊かにする秘訣(ひけつ)なのかもしれません。
◆3:好奇心や「好き」を大事にする
お金に愛される人は、感覚を大切にしています。
「これ、ちょっと面白そう」「やってみたいな」という小さな好奇心を見逃しません。
例えば、散歩中に見かけた花の名前を調べてみたり、スーパーで気になった食材で新しい料理に挑戦してみたり。そんな、日常のちょっとしたことにもワクワクを見つけるのが上手です。
刺激をいつも外に求めて「買い物」「外食」「お出掛け」ばかりだと、お金はどんどん出ていってしまいますが、好奇心は“タダ”。アンテナの張り方次第で、身近なところからでも楽しみを見つけられます。
そして、その中で「自分はこれが好きかも」と思えるモノに出会ったら、少しずつ深めます。好きなことがあると、心が満たされ、余計な出費も自然と減っていきます。
お金に愛される人は、“大きな幸せ”を買うのではなく、“日々の中にある楽しみ”を感じるのがとても上手なのです。
◆まとめ
お金に愛される考え方とは、「まず自分と仲良くなること」。
流行や周りの目ではなく、自分の感覚を信じて、本当に心が喜ぶことにお金を使うこと。
外にばかり求めず、自分の中にある“豊かさ”に気付くことで、自然とお金とのよい関係が育まれていきます。
文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
文=舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)