いつもは慌ただしい朝の時間、たまにはゆっくり優雅に過ごしたいもの。この連載では、自分へのちょっとしたご褒美にも、充実した一日の始まりにもぴったりな東京都内ホテルで楽しめる朝食を巡ります。贅沢な朝ごはんでプレミアムなひと時を過ごしてみては?
今回紹介するのは、東京メトロ銀座線・日比谷線・丸の内線「銀座駅」から徒歩約5分の場所にある老舗ホテル、帝国ホテル 東京(東京・内幸町)のブフェレストラン「インペリアルバイキング サール」(本館17階)。日本で初めて「好きなものを好きなだけ味わう」“バイキング”という食のスタイルを生み出した同レストランで、朝食メニューをいただきます。
9世紀のバイキング船に見られた独特な彫刻のパターンを用い、青地に金色のデザインを施した絨毯やオーセンティックな家具でラグジュアリーに仕上げた「インペリアルバイキング サール」。バイキング発祥の地である同所は、2023年8月に65周年を迎えリニューアル。これまで提供してきたフランス料理に加え、日本料理や中国料理も登場し、より豊富なメニューを楽しめるようになりました。
「近年は観光でいらっしゃる外国人のお客様も多いのですが、長くご利用されている常連の方も多く、ご宿泊者さま以外で朝食バイキングをご利用になるリピーターがいらっしゃいます。近隣にお住まいの方がご利用されるケースも見受けられます」と説明するのは、同ホテルのシェフ鈴木隆行氏。
「気軽にご来店される方も多いので、どうぞ気兼ねなくお越しください。実際にお入りいただくとその親しみやすさを感じていただけると思います。そして、1つ1つのこだわりの味も知っていただけたらうれしいです」と胸を張ります。
ブフェコーナーを覗いてみると、目移りするほど多くの種類のブレッドや、均一な焼き目が美しいパンケーキが目を引きます。ブレッドはホテルのベーカリーで焼き上げたもので、パンケーキはライブキッチンでシェフが腕をふるっています。
長年愛されてきたこのパンケーキの生地は、毎朝2~4リットル分ほど用意しているそう。鈴木シェフ曰く、「鉄板の温度が熱過ぎると焦げてしまうので、熱さを見ながら感覚で返しています」とのこと。そのふんわりとした仕上がりと上品な甘さ、食べやすい大きさがポイントとなっています。
さらに、同店の朝食一番人気となっている、ふんわり、トロリとしたオムレツは見逃せません。鈴木シェフは、「お客さまが並ばれた時点で卵を巻き始め、出来立てをご提供しています。作り置きは一切しておりません」と説明。バターを熱し、フライパンに卵を流したら、1分かからないほどの時間で完成するといいます。
選べる具材はチーズ・ハム・オニオン・マッシュルーム。オニオンとマッシュルームは、少し味付けをしてバターソテーしたものを使用。4種類全てを入れるとしっかりと濃厚な味わいが楽しめます。
そのほかブッフェ台には、「帝国ホテル伝統のポテトサラダ」や、ハムなどのコールドミート、スモークサーモンやチーズ、新鮮な野菜、季節のフルーツなどを豊富に用意。和朝食のコーナーには、きんぴらや大根おろし、なめ茸やとろろといった多彩な小鉢、そして厚焼き卵や焼き魚などが並びます。
ちなみに、取材日も入り口に列ができていたのですが、「穴場の時間帯などはありますか? 」と聞いてみたところ、「朝食の営業時間は7:00~9:30(9:00最終入店)です。ご予約は承っておらず、当日はお席が空き次第、順番にご案内しております。特定の時間帯が空いているということはなく、混雑状況によりお待ちいただく場合がございます。なお、ご宿泊以外のお客様も、レストランへ直接お越しいただき、列にお並びいただければご利用いただけます」との回答。
鈴木シェフは、「当レストランで1日の始まりとなる朝食をお召し上がりいただき、ここから良い1日を過ごしていただきたいと考えています」と話しています。
朝食ブフェ
- 提供場所:帝国ホテル東京 本館17階「インペリアルバイキング サール」
- 提供時間:7:00~9:30(最終入店 9:00)
- 価格:大人 6,500円/子ども (4歳~12歳) 3,800円