2024年の半導体製造装置市場は前年比9%増の1197億ドル
半導体業界向け情報プラットフォームである加TechInsightsが、2024年の世界半導体製造装置サプライヤ売上高ランキングトップ15を発表した。
2024年のグローバルの半導体製造装置市場は、AI関連の半導体需要と米国CHIPS法の補助金をはじめとする各国政府の投資を受ける形で、前年比9%増の1197億ドルと成長したとする。この成長の大部分(総成長額94億ドルのうち74億ドル)はウェハファブ装置(WFE)によるものだが、成長率としては、試験装置ならびに組立・パッケージング装置セグメントの方がより高い成長率を示しており、リスクや不確実性がないわけではないが、半導体製造装置業界は、今後数年間は力強い成長が続くとTechInsightsは予測している。
メーカーランキングは6位までは変動なし
2024年の半導体製造装置サプライヤの売上高ランキングトップ15をトップから順にみると、トップはASMLの235億ドル。売上高は前年比で微減だが、半導体製造装置でもっとも高価なEUV露光装置の唯一のサプライヤとしての存在感を示している。2位はApplied Materials(AMAT)、3位はLam Resaerch、4位は東京エレクトロン(TEL)、5位はKLAとなっており、各社ともにWFEで強みを持っており、この事実はWFEがほかのセグメントよりも大きな市場であることを意味するとTechInsightsでは指摘している。
6位は日本のアドバンテストで、ここまでは前年までの順位から変動はない。7位は日本のSCREENで、前年7位のASM International(ASMI)をわずかだが抜き去り、代わってASMIが8位に転落した。また、9位には前年10位に入った中国のNAURA(北方華創科技)がランクアップしたほか、10位には前年13位だったディスコが躍進し、初のトップ10入りを果たした。
日本企業は6社がランクイン
11位は前年9位の米Teradyne、12位は韓Samsung傘下のSEMES、13位にはダイフクが新たにランクインする形となった一方、前年12位の日立ハイテクが14位に順位と落としたが、同社はトップ15社中唯一のマイナス成長を記録している。15位は、中国の先端プラズマエッチング装置・MOCVD装置メーカーのAMEC(中微半導体設備)で、初のトップ15位入りを達成した。同社の成長率は、トップ15社の中で唯一50%を上回っており、目覚ましい成長を見せつけた形である。